就労支援を受けながら働く方の中には、給与が低く生活が厳しいと感じる方も少なくありません。
就労継続支援A型とB型は、働く機会を得るための制度ですが、給与や工賃が低く安定した生活を送ることが難しいのが現状です。
今回は、就労支援A型、B型それぞれの給料や工賃の実状やそれぞれの特徴について解説していきます。
就労継続支援A型の給与
就労継続支援A型は、一般企業で働くのは難しい方に就労の機会を提供し、訓練を行う事業所です。
利用者は事業所と雇用契約を結び、一般の会社員と同じように働くため、最低賃金が保証されます。
厚生労働省の「令和4年度工賃(賃金)の実績について」の調査によると、全国の平均月給はおよそ83,551円、時給換算すると947円でした。
勤務は、1日4時間から6時間の短時間が多く、どうしても給与は一般企業の就業に比べると低めです。
さらに、事業所の利用料や雇用保険料、交通費などが差し引かれるため、手取りは少なくなります。
A型の場合、利用者は障害福祉サービスの利用料も給料から差し引かれるので、家賃や食費を賄うことは厳しいのが現実です。
ただし、B型に比べると、自分の力で収入を得られる点は大きなメリットで、働く意欲やモチベーションにつながる傾向があります。
就労継続支援B型の工賃
就労継続支援B型は、一般企業で働くのが困難な方のために生産活動の機会を提供することや知識や能力向上のために必要な訓練などを実施している事業所です。
こちらは雇用契約を結ばないため、報酬は給与として支払われず、工賃として支払われています。
厚生労働省の「令和4年度工賃(賃金)の実績について」の調査では、全国平均の工賃はひと月あたりおよそ17,031円で、時給換算すると243円台になり、かなり低い報酬額となっています。
仕事内容はシート折りや袋詰めなどの軽作業や商品の検品などといった生産活動が多く、これらは外部業者からの作業を受託していることがほとんどであるため、作業単価がどうしても低くなり、事業所としても工賃を上げるのが難しいのが現状です。
B型の場合は、あくまで自分たちの生活のために仕事をするというより、社会につながるための場所として位置づけられています。
また、B型もA型と同様に利用する際には利用料金の原則1割が自己負担となりますので、その分を差し引くと手取りの報酬がさらに少なくなります。
参考サイト
就労継続支援B型の給料(工賃)は?平均工賃や経済的な支援、収入を上げる方法を紹介 | LITALICO仕事ナビ
給与や工賃が低いをわかったうえでどう働いていくべきか
このようにA型もB型も、給与や工賃が低くモチベーションは上がりにくいものの、働くチャンスを得るための場所であることに変わりはありません。
1人で生活していけるほどの収入には程遠いのは事実です。
特にB型の場合は、生活していくには厳しいため、失業等給付や障害年金、生活保護、生活福祉資金などといった公的な制度の利用も検討されると良いでしょう。
また、A型利用者の方であれば、就労移行支援を利用しながら一般就労を目指すことやスキルアップにチャレンジするといったことを支援員の方と相談しながら行うことも給与を上げる第一歩になるかもしれません。
まとめ
就労支援では、どうしても給与が低くなる傾向にあり、A型では働いた分の給与は得られるものの、雇用保険料や利用料の負担で余裕がある収入を得られるとは限りません。
また、B型はさらに報酬が少なく、生活費を賄うのが困難なのが現状です。
どちらも働く経験を積む場所ではありますが、収入の現実を理解したうえで、スキルアップや将来設計を支援員の方とともに考えながら、自分に合った働き方を選んでいくことが大切になるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
